独断解説の嵐

Hip Pop Boogie

Hip Pop Boogie
Lyrics/櫻井翔  Composition/COUNT FORCE

2008年のアルバム「Dream "A" live」の初回限定盤収録曲。
櫻井翔くんのソロ曲です。

RAP中心の楽曲で、2008年の嵐の姿や、ジャニーズラッパーとしての心意気を詠います。 
06年の「COOL&SOUL」からの引用や、歌詞の捻りが多く、遊び心に溢れたリリックになっています。

強気で、高飛車でありながら、しっかりファンに感謝してたり。
批判を物ともせずに、高みに登ろうとする姿。
なんとも彼らしい方法で、アピールしている詞です。

では、歌の世界をのぞいてみましょう。

歌詞はこちら



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やあ、やあ!俺ら嵐の登場だ。
高みに登るために、またライバルと攻防を繰り広げる。
結果を残していきつつ、まだまだヤンチャ坊主でいくよ。
奏でる、皆への孝行


”放蕩息子”は「品行の悪い息子」ってことですから、「いい子ちゃんじゃないよ」って意味。
”あなた方孝行”は「皆さんにとって良い事をするよ」ってことですから、ファンの皆に素敵な楽曲を届けていくよ。って意味。
全体的には「まだまだ暴れますよ~っ!ついてきてね~!」てニュアンスの一節ですね。

ジャズバンド、ヒップホップを取り込んで行く
これこそ、皆さんご存知の、先進かつ大人気の音楽!(そう、そのとおり!)
音と、言葉をつむぎ、描く芸術だ。
いままでも、これからも、このメンバーで行くよ


”Hip hop”は、ご存知、ラップミュージックの1つのジャンルですが、似ている単語の「HIP POP」は意味が違います。 ”Hip(最新の)” と”Pop(人気の)”、つまり”HIPでPOP”は、最新ヒットナンバーってこと。
自分達の表現は、ラップミュージックの真似事なのではなく、最強の最新音楽だ!と宣言しているわけです。このフレーズは、嵐のほかのメッセージソングにもよく登場しますね。
揶揄をこめて、アイドルソングを、子供の音楽、洋楽のモノマネと言う人に対して、「HIPでPOP」というジャンルで勝負してるんだよ。と言ってのけているわけですね。

このメンバーで(そう!)届けるぜ、(そう!)
歴史のページを今めくれ。(世界は俺らのもの)
時代は俺らのもの、未来は俺らのもの
天照大神が、照らす太陽のように


成功した自分達は、世界を手に入れた。
そして未来も、アマテラスオオミノカミが照らすかのように、明るい。
自信満々な一節が続きます。

大卒のアイドルが賞を奪い取る
マイクとペンを持ち、記録を奪い取る
Hip pop beat。そうだ、ステージの上に、終身雇用。


”大卒アイドル”は、もちろん櫻井君のこと。
”マイク持ちペン持ち”は彼の出身校、慶応義塾大学のマークをもじったもの。同校の2本のペンが剣のように交差するマークは、「ペンは剣よりも強し」を表している著名なマーク。その1本をマイクに持ち替え、知性とマイクで闘う姿を表現した一節です。繰り出すのは、ヒップホップではなく、あくまで、Hip pop。というわけ。
もう、デビュー時の頃のように悩むこともなく、この仕事を一生やっていこうと思う。と宣言してくれています。

切り開かれていない道を歩いてゆく。
まわりに媚び、意見をあわせるのではなく、ただ、自分のペースで。
今、言える。今なら、言える。
あの時、蒔いていた種が、今花開いてゆく。


”蒔いてた種たち咲いてく”は、昔準備していた事が、今になって成果がでてくる。
ということですね。

だれか!(おー!)みんな!(おー!)
今、時代が僕らの手の中に(そうだ!そうだ!)
マイクを渡せ!ペンを渡せ!
このマイクとペンで、世界を揺るがせ!
 
こんなに、ゆっくりでいいんだ。って
こんな俺らでもいいんだって。
こんな景色まで見られるなんて。
こんな、、、こんな所まで来てたなんて、、、
この大草原の先には何が待っているんだろう?
その先がたとえ、朽ち果てて道がなくても、ないなら、作ればいい。


嵐というグループの人気の変遷を思い返すシーンですね。ジャニーズ内でも役員に「時間がかかるグループ」と言わしめたほど、ゆっくりじわじわ人気がでた彼ら。そんな自分達でもいいと応援してくれる人がいて、コンサートやセールスタイトルなどで、こんな見事な景色まで見せてもらえるなんて、、、、と感激している様子です。
そして、さらに進む先が、まだ開拓されていないなら、自分達で道をつくる。と力強いセリフが続きます。

これが、最初のクールな開拓者。きっと最後には笑って終わるぜ。
これは、最初で最後の開拓者。きっと最後には笑って終わるぜ。

”タイト”は口語で「クール」と同じような意味で使いますので、上記のように訳しました。「これ」はもちろん、「嵐が起こすムーブメント」のこと。最初に切り開いたのは自分達であり、最初で最後。つまり自分達以外にこういう切り開き方をする人間はいないよ。とアピールしています。

飾り物ではなく、結果を出したから、外野の奴らも黙り込む。
リリカルなアイドルが、周りを巻き込んですすむ。
そう、最先端の、ポップスターだ


"外野”は、無責任な批判をする一部の世間やマスコミのこと。
デビュー当時の人気を、飾り物とか、作り物とか揶揄されることがあったけれど、結果を出した今は、批判もなくなったよ。との意味ですね。
”リリカル”は、「叙情的」。
つまり「感情豊かなアイドル」→「人間味あるアイドル」というニュアンスです。

きっと、ずっと 進むのみ。悪いけど、俺、先急ぐよ。
どこでも、どこにでも集合。 
すべてのものに宿る神々の子供さ。
人はみな平等、上下差別がないのなら、俺がその世界のトップをもらおう。
”しばらくしたら”ではなく、今、まず何ができるのか?
そういう発想でしか、世界は変わらない。


”一方通行”は、進むしかなく、戻れない道ということ。
”八百万の長 万物に宿りし神々の子供”は、嵐は、あらゆる神様に愛された子供→幸運の子 というニュアンスですね。
”人の上 下に人作らぬなら”は有名な福沢諭吉の著書の一節「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」の引用。神は、人に差別や貴賎をつくらず、皆平等。という意味。 「そんな世界なら俺がちゃっかり天下をとるよ」と宣言しているんですね。
”しばらく、、、、”は課題や結果を先延ばしにする様子の比喩。 「変わるには、とにかく今進むことだ。」と、歌詞は結ばれています。

どうだい? 何か違うと思わないかい?
どうだい? あんな大の大人が
どう? 罵り合い大会。なんて僕らはみたくないんだ。

HIPHOPのライブ等で、差別や偏見に対し反論するような内容でパフォーマンスする手法があります。ネガティブなことをわめき、罵るように表現するものですが、自分達のやりたいことは、そういう方向ではないよ。と言っています。  

こうなったら、もう、そう。アイドルとして咲き乱れてやる。
RAPの本業の方々は、嫌な顔するでしょうけれども

前の一節に続く歌詞で、自分らは、アイドル路線を突き進んでやる。RAP屋さんは嫌だろうけど。という皮肉です。櫻井君のRAPを「サクラップ」と言ったりしますが、RAP界には、彼の歌詞やパフォーマンスを軟弱だとか、あんなのラップじゃないという人もいます。そんな批判家に対し、自分は自分の路線を行くよ、と宣言しています。

温室育ちの雑草が、マイクを持ったRAPソング。
僕の人生が僕のメッセージだ。


ここも、前の歌詞の続き。もともとRAPのルーツは、貧困や差別の立場にある人がつくった文化ですから、恵まれた家庭環境の人が歌うこと自体を、「まがいものだ」という風潮もあります。

それを逆手にとって、「温室育ちの自分が歌う曲。メッセージは僕の生き様だ」と言い切ります。彼らの苦労や努力や成功のストーリーは、外野を黙らせるほどなので、「もう多くはいわなくても僕の生き方をみたらわかるでしょう?」という意味でもあります。

あとは、同じサビフレーズの繰り返しです。

==========================

RAPをコンスタントに作品に入れてきたジャニーズグループの嵐。 
RAPもどきとか、お遊びラッパーというような批判を、大好きなRAPの世界から受けるのは、一人のRAPファンでもある櫻井君としては、けしてうれしいことではなかったはず。

嵐の世界を維持しつつ、思春期のファンにも配慮した言葉を選んで独自のラップを創ってきたのは、並大抵のことではなかったと思います。
それでも前に進んで結果を出してきた。それを信じてさらに進もう。
そんな言葉も、08年時の彼らだからこそ説得力があると思います。

この曲は「挑戦的」とか「皮肉たっぷり」とか言われた歌詞です。
でも、じっくりよむと、けしてRAP批判ではないんですよね。
RAPへの愛情もたくさんあって、自分の活動はHIPHOPではないことも理解している。
独自のHIPPOPだ。と区別しているだけ。

したたかで、誠実な彼さしさが感じられる一曲だと思います。
タイトルの「Boogie(ブギ)」はアップテンポのジャズの1種です。この曲はブギのリズムではないんだけど、どうしてそんな題名なのかな?と感じました。
ブギとは、「色々な音楽の要素を取り込み、一見軽快で簡単なんだけど、実は高度なテクニックが必要」そんな曲調です。これって、アイドルソングを暗に表しているタイトルなのかも。
その辺にも、櫻井くんの小粋なメッセージを感じますね。

※この曲は過去の記事を修正し再掲載しました。
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by 503carryon | 2014-05-25 19:10 | Dream "A" live | Comments(11)
Commented by はなこ at 2014-05-25 01:01 x
櫻井さんのラップ、始めは、よくわかりませんでしたが、最近は、その韻のふみかたにも、いろいろとこだわりがあるようで、ただの高学歴アイドルでは、ないぞという気迫も感じて、楽しみになっております。
今回の字幕付きモードは、より、楽しめるので、嬉しいです(o^^o)

あっ、私も、LOVEコンのDVDも、早く、観た〜いです(o^^o)
Commented by 503carryon at 2014-05-25 10:28
はなこさん:翔くんのRAP詞は、ひも解いていくと、ダブルミーニングの単語があったり、ちょっとしたシニカルな嫌味がはいってたり、格言をもじってあたったり。結構凝ってるんですよね。
この曲も「仕掛け」が多いので、じっくりきくと発見が多いです。
Commented by at 2014-05-25 14:22 x
翔さんのソロ曲の中で一番好きなこのHip Pop Boogie。
これぞ櫻井翔!と言えるような彼の力強い想いが窺える逸品だと思います。また、いつかこのような一曲を書いてくれる日が待ち遠しいですね。
Commented by 503carryon at 2014-05-25 15:09
彩さん:櫻井くんは、温厚な野心家ですから、この曲は本当に彼らしい感じがしますね。人生の進路を悩みながら、嵐の活動をスタートした彼だから、ふっきれたときの強さをみると「よかったなあ」って気分になります。
Commented by moon at 2014-05-27 02:11 x
最初、ファンになった聴いた時は「おっ、カッコいい曲だなぁ」位にしか思っていませんでしたが…

曲としては、凄く「これからも俺ららしく進んでいくよ」
そんな風に言ってる様に(要約するとですが)、思えて好きです!

最近は「COOL&SOUL」や「Attack it!」やこの「Hip Pop Boogie」の様な曲は見掛けないので、そういった曲を聴きたいなぁ、と思います(^o^)
Commented by 503carryon at 2014-05-31 00:20
moonさん:アラフェス13のDVDで久々に聴きましたが、がっつりラップでいいですね。よくできた曲だなあって思いました。
そろそろ、まだこういうの聞きたいですね。たしかに。
Commented by 歩見 at 2014-06-15 17:22 x
こんにちは、またまたコメントすみません。 T.A.B.O.Oと同じくらい好きなソロ曲で、とくに「これからもこのメンツです」が嵐愛というかメンバー愛が感じられます(笑) ARASHI AROUND ASIA 2008 in TOKYOの時の衣装が可愛くて好きです。個人的に。 好きな曲がたくさんアップされているので毎日見てます。
これからもよろしくお願いします。
Commented by 503carryon at 2014-06-15 20:58
歩見さん:2008年のは、ヨーロッパの兵隊さんみたいのでしたっけ?あれは、タブーか、、? いつも遊びに来てくださり、ありがとうございます。
Commented by 葛生 at 2016-09-19 13:31 x
初めまして、こんにちは。中国の嵐ファンです。
J-WAVE SPECIAL·ART OF WORDS~櫻井翔の「人間失格」を翻訳する最中で、櫻井くんがこの「Hip Pop Boogie」のラップ詞を例えとしてから、私ネットであなたのこの記事を発見しました。
とてもわかりやすいから、中国のファンたちにシェアしたいです。
今までのこの曲についての翻訳はほとんどわかりにくいですから、あなたの記事をベースして、私自分の理解を重ねて、中国語に翻訳しました。ネットアドレスはこちら:http://joawang.lofter.com/post/2dd9be_c5afd25
私の日本语はあまり上手ではないので、もしなにか失礼なことがあったら、ご了承ください。
ありがとうございます。
Commented by 503carryon at 2016-09-19 14:02
葛生さん:中国のファンにもつながるなんて、嬉しいことです。ご丁寧に連絡くださり、ありがとうございました。
アジアの皆で、嵐を応援しましょう!!
Commented by 葛生 at 2016-09-20 09:09 x
503carryonさん:
ご返事いただき、诚にありがとうございました。
中国にも、嵐のファンがいっぱいあります。
これからも、嵐を応援します!
一緒に頑張ります!

嵐の歌詞を勝手に読み込みます。なお現在はリクエストをお受けしていません。 感想コメントはどなたでも歓迎です。 ※記事の無断転載はお断りします。
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